p.s. I love you #536 『イブの日の告白』
2022-12-25
#536 『イブの日の告白』
「やっぱオレ、オマエの事、好きだ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大好きだ!!」
「・・・」
「・・・」
「クスッ。 やっと心の封印解いたね、健ちゃん」
「え!?」
「ズ~ッと分かってたょ、健ちゃん、アタシの事好きだって」
「・・・」
「頑張ったね、恥ずかしがり屋の照れ屋さん」
「・・・」
「コレはご褒美だょ」
チュッ。(頬にキッス)
「ォ、オィ!? ぃ、いきなり・・・」
「あ!? 顔真っ赤!? リンゴさんだね。 クスッ」
「ォ、オマ・・・」
「メリークリスマス・トゥ・ユー、健ちゃん」
「え!?」
「今日はイブだょ」
「お!? そ、そぅか? そぅだったょな、すっかり忘れてた」
「告白の決心するのに全力だったから?」
「え!? ェ、エェ・・・。 まぁ・・・。 って・・・。 ぃ、意地悪(わり)いなぁ、オマエ」
「そんな事ないょ」
「うんにゃ、ある!!」
「ない!!」
「ある!!」
「ない!!」
「ある!!」
「そっか。 良し! 分かった!! なら、その意地悪な女が命令する!!」
「お!? な、何だょ? 急に?」
「オィ! 健一!!」
「な、何だょ?」
「今日はイブだ!!」
「え!?」
「だからイブだ!!」
「ォ、オゥ!? わ、分かってるょ、イブぐらい」
「うんにゃ、分かってない!!」
「『うんにゃ、分かってない!!』って・・・。 分かってるょ、イブぐらい」
「ホントに分かってるのか?」
「ぁ、あぁ、ホ、ホントだ。 ホントに分かってる」
「だったらナゼ、彼女をKFCのチキンに連れて行(ゆ)こうとしない?」
「え!? か、彼女?」
「あぁ。 目の前に素敵な彼女がいるんじゃないのか?」
「え!? ・・・。 ぃぃぃ、いる!! いるいるいるいるいるー!! 麻美はオレの彼女だ!!」
「ウム。 良し!! そして今日は12月24日(にじゅうよんち)、つまりイブだ。 しかも目の前に彼女。 だったら?」
「KFCのチキン」
「ウム。 なら彼女をそこに連れて行(ゆ)け」
「ォ、オゥ!? 連れて・・・。 あ!?」
「ん?」
「予約!? 予約がいるんじゃないのか、KFCのチキン買うのって? オレ、予約してねぇょ」
「ダイジョブだ。 アタシがしといた」
「え!?」
「アタシが予約しといたから、心配はいらん」
「・・・」
「彼氏は黙って彼女を連れて行(ゆ)けば良(い)いんだ」
「ォ、オゥ!? 麻美が予約ね・・・」
「ウム。 理由はどうあれ、連れて行(い)けば良(い)い」
「ォ、オゥ!? な、なら、彼女を連れてしゅっぱ、あ!?」
「ん?」
「オレ、傘持って来てねぇ⁉ まさか、こんな大雪ンなるとは思わんかったんだ」
「それはダイジョブだ。 アタシのがある」
「・・・」
「彼女と彼氏は相合傘が基本だろ!! 違うか、愚か者め!!」
「ォ、オゥ!? だ、だな」
「ウム」
そして・・・
晴れて恋人同士の二人は相合傘。
でも、男はほとんど入らず女だけ。
まぁ、それが普通だけどね。
『ギリギリ間に合ったね、健ちゃん。 アタシ、予感がしてたんだ、健ちゃんの告白。 だからKFCのチキン、予約しといたんだ。 フゥ~。 危ういところでギリギリセーフ。 チキン無駄ンなんないで良かったぁ』
「あのさぁ、健ちゃん」
「ん?」
「今日、イブじゃん」
「オゥ。 だな」
「だからね。 アタシね。 も一回言うね、この言葉」
「ん? この言葉?」
「ウン。 この言葉。 さっき言ったヤツ」
「・・・」
「健ちゃん・・・」
「・・・」
「メリークリスマス・トゥ・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・マイ・スペシャル・パーソン、、、
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