ps. I love you #506 『あの日のジャズ喫茶』
2022-10-17
#506 『あの日のジャズ喫茶』
あ!?
ここにあったお店!?
無くなってる、いつの間にか!?
それに外壁、全然違うし、別のお店入ってるし。
って事は・・・。
フ~ン。
潰れちゃったんだ……あのジャズ喫茶。
地元では『隠れた名店』って言われてたのにね。
ワタシは、昔、一回しか入った事なかったヶど。
フ~ン。
そっかぁ・・・。
潰れちゃったのかぁ、あのジャズ喫茶。
・・・。
確か、五人ぐらい座れるカウンター席の他に、四人掛けのテーブルが三つの、レンガ造りのチョッピリ古っちゃけたチッチャなお店だったっけ・・・。
高架下のアンマ目立たないトコに有って、道に面した壁には格子状のチッチャい窓がイッコだヶ。
そこから中、覗くと、何があんのか分かんないぐらい薄暗い。
でも、中、入ってみると内向きの壁のライトでそこそこ明るい。
電球色のライトだったからチョビーッチ、オレンジ。
で!?
ズゥ~とジャズのレコードが掛かってて。
ワタシはジャズ、ぜんぜ~ん分かんないから、誰のどんな曲か掛かってんのか 'I have no idea.'。
きっとその道では超有名なアーティストだったんだろうなぁ、レコードに成ってるぐらいだから。
ヶど、分からん!!
ウム。
全く分からん!!
ウムウム。
・・・。
確か、そ~んなお店だったヶね。
そんなお店の、入り口から一番奥のテーブル席でワタシが最後に聞いたのは、サックスの音の様だった。
何で『サックスの音の様だった』って、言ふかと言うと、その時、ワタシの頭ン中、駆け巡ってたのは無限ループする全然別の音。
そぅ。
全然別の音、無限ループする。
それも、た~ったの一言……人の声。
そ、れ、を、泣きながら聞いてたワタシ。
若かったなぁ。
あの頃の、ワ、タ、シ。
何(なん)せ、年は18の女子大生だったんだ、そン時は。
だ、か、ら、
あぁ~あ、チョ~~~ッピリ切ない『青春の一ページ』ってトコ……かな?
フム。
でも、まぁね。
そんな事もあったんだねぇ。
ってね。
ウン。
でもさ。
ヶどさ。
同(おんな)じ潰れるんなら、あのジャズ喫茶。
あの日に潰れて欲しかったなぁ。
ワタシの頭ン中で無限ループしてる一言を、泣きながら聞いてたあの日に。
そうすれば聞かずに済んだのにね、大好きだったあの人の言った、あのた~ったの一言を・・・。
そぅ。
その時の、あの人の、この一言を・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・さ、よ、な、ら、、、
スポンサーサイト
コメント
コメントの投稿
トラックバック
この記事へのトラックバックURL
http://00comaru.blog.fc2.com/tb.php/6830-6843ec36