ps. I love you #166 『電車ん中で Scene2』
2019-11-02
#166 『電車ん中で Scene2』
帰りの電車。
午後3時チョイ過ぎだから、当然、人はまばらでスッカスカ。
乗換駅で乗り込んだら、お喋(しゃべ)りしている女子高生の群れが少し先。
群れつっても、5人組。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんかチョット楽しそう、、、
『エェ~っと、空いてる席は、っと・・・』
空席探して見まわしていると、5人のうちの一人が笑いながら顔アップ。
引っ張られるようにオレの目線はそこへ。
瞬間・・・
『ハッ!?』(その娘)
『え!?』(オレ)
帰りの電車では初めての出会い。
オレは仰天、彼女はビックリ。
“体が固まるオレ” vs “笑顔が固まる彼女”
一瞬、見つめ合ってから互いに目を切る……“オレ” vs “彼女”
そのままさり気な~く、しか~し、そそくさ~と奥の方の空いてる席にシットダウン。
反対側の窓の景色を見ている振りして彼女を、チラッ。
チラッ チラッ チラッ
彼女は彼女で仲間にばれない様子で、コッチをチラッ。
チラッ チラッ チラッ
『オットー!! こ、これは・・・。 あ、あのリアクションは・・・。 な、何(なん)かいいぞぅ』
ワクワク ワクワク ワクワク ・・・
ワクワク感が止まらない。
そうこうしている内に降りる駅。
ドアに近付き、降りる直前、彼女をチラッ。
計ったように彼女もチラッ。
当然、
(バチバチ)
(バチバチ)
(バチバチ)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・となる、、、
と、すれば、
『い、いける!! いける!! いける!! いける!! ・・・』
そう心の中で叫びながら、そのまま降車。
『いける!! いける!! いける!! ・・・』
も、そのまんま。
『いける!! いける!! いける!! ・・・』
ズ~ッと頭ん中は……これ以外なし。
『いける!! いける!! いける!! ・・・』
ズ~ッとこれ以外……当然、なし。
やがて改札口。
『いける!! いける!! いける!! ・・・』
まだやってる。
改札出た瞬間、
『ヨッシャー!!』
辺(あた)りを気にせず、両拳(りょう・こぶし)を突き上げた。
『オットー!!』
周りの視線が気になり、
「あ~ぁ」
伸びしてる振り。
ユックリ両手を下ろして歩き出す。
そしたら駐車している白くて大きなバスが少し先。
「今日はいい日だぜ。 な~んかルンルンしちまうぜ。 いい事でもすっかぁ」
そんな事をボソッと呟きながらバスの方。
『ウム。 良~し!! やっちゃえー!!』
そう決め、威風堂々、バスに乗る。
白くて大きなそのバスに。
胸を張ってそのバスに。
横にこんな看板が立っている白くて大きなそのバスに・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・献血車、、、




嬉しい事があると思わずいい事しちゃうょね・・・・・・人間って。
かかかかか。。。
おしまい、、、
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