ps. I love you #159 『急な仕事+』
2019-10-30
#159 『急な仕事+』
「プンプン」
「なぁ、麻美。 そんなに怒んなょ」
「怒ってなんか! いないゎょ!!」
「怒ってんじゃねぇか」
「決まってるでしょ!! 昨日が何の日だか覚えてないの!?」
「オマエの誕生日」
「・・・。 覚えてるのに何で!?」
「仕方ねぇだろぅ、急な仕事が入っちまったんだから」
「『急な仕事』って・・・、何ょ!? 仕事とアタシとどっちが大事なの!?」
「仕事」
「え!?」
「冗談冗談。 チョッと待ってな」
そぅ言って、起動中のパソでグーグルマップから『ニューヨーク』を検索。
そのニューヨークを指差しながら、スーツの胸ポケットから綺麗にラッピングされた小箱を取り出して一言。
「ハッピバースデー・トゥ・ユー。 ハィ! コレッ!!」
「何ょ、コレッ!? 今更、要(い)らないわょ、こんな物」
「いいから、開けてみな」
渋々、その小箱を受け取り、包み紙を解くと、中からティファニーのオープンハートのミニ・ペンダント。
「・・・」
黙ったままジッとそれを見つめている麻美に一言。
「知ってか? ティファニーの本社ってココにあんだぜ、ココ。 ニューヨークに」
「・・・」
「で!? 今、12時前だから・・・。 ニューヨークは今、日本から見た時、日付は昨日の深夜。 時差があっからな、14時間。 だからそれは、昨日渡しちゃダメだったんだ、今日なじゃくっちゃ。 な。 だろ?」
「・・・」
「つーこって・・・。 改めて・・・。 ♪ ハッピバースデー・トゥ・ユー、ハッピバースデー・トゥ・ユー、ハッピバースデー・ディア・麻美~。 ハッピバースデー・トゥ・ユ~~~ ♪」
「バカ!! ズルいょ!!」
「アハハハハ。 ま。 そぅ言ぅこって、お後が宜しいようで・・・。 アハハハハ、アハハハハ、アハハハハ、・・・」
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