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“男と女” 第20話 『もう一歩の勇気』



第20話 『もう一歩の勇気』





事態は・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・変わっていたかも知れない。

男は久し振りにそれも偶然、出勤途中の電車で乗り合わせた友人から女の結婚話を聞かされた。
友人は半月後に行われる女の結婚式に招待されていた。
その女と男はかつて恋仲だった。
というより互いに互いを想う両思いだったにも拘らず、男が今一歩勇気を出して恋人宣言まで踏み込む事をしなかったため、痺れを切らせた女が他の男の許(もと)に走ったのだった。
それを知った男は男で意地になり、女との連絡を一切取る事はなかった。
まだ愛していたのに。
そして一年半後の今。
女が結婚する事を聞かされたのだ。
それも朝っぱらから。

男は後悔していた。
何であの時、女の気持ちを知っていながらもう一歩勇気を出せなかったかを。
だが、今となってはそれも後の祭り。
その時男に出来た事はたったの一つ。
友人にこの言葉を託す事だけだった。

「おめでとう」

それを女に伝えてもらう事だけだった。
そしてその日は男にとってやるせない一日だった。
脱力感から何も手が付かなかった。
仕事も上の空でミスを連発し、取引先は勿論、上司に大目玉を食らい。
帰りは帰りで、駅にカバンを置き忘れたり、財布を落としたりと散々だった。
そして自棄酒(やけざけ)の飲み過ぎで、翌日は二日酔いで欠勤とまぁ、目も当てられなかった。

そしてそれから三年。

男は偶然、

『あ!? あれは・・・』

駅で女の姿を見つけた。
それは間違いなくあの女だった。
しかし、女が男に全く気付いた様子は全くなかった。
男は遠くからその女を観察してみると、女はまるで別人になっていた。
昔の面影は殆(ほとん)どなく。
その姿は、これがアイツかと思わせるほど全く変わり果てていた。

そぅ。

女は変わり果てていたのだ。
所帯やつれして。

人生に 「もし」 という言葉はない。
だが、
敢えてその言葉を使うとするなら。
あの時、女が痺れを切らさず、寧ろ女の方から積極的に一歩踏み込んでいたなら。

もしかして今のその所帯やつれした惨(みじ)めな姿は・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なかったかも知れない。。。











第20話 『もう一歩の勇気』 お・す・ま・ひ







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