進撃のポチ( Counter-attack of POCUI ) #1726 『バーボン一杯2』
#1726 『バーボン一杯2』 (ただいま、ブログお引越し中)
(コレは、“ 2016.02.28 Sunday ” に書いた物(もん)でオジャリます DEATH ハィ:コマル)
【登場人物】
ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋(しゃべ)る超・高ビーな天才ニャンコ
有栖川呑屋コマル・・・当ブログ管理人
他
ある日・・・
コマルがみすぼらしい身なりで場末のバーにやって来た。
カウンターに着くとすぐにポケットから財布を取り出し、中身をカウンターに空(あ)けた。
百円玉一枚しか入っていなかった。
それを見せてバーテンダーに聞いた。
「これでバーボン一杯やれる~?」
「済みません。 それでは無理です」
「じゃぁさ。 アンタが納得するような珍しい物(もん)見せたら飲ませてくれる~?」
「物によりますね」
「あ、そう。 んじゃ」
そう言ってコマルが、背負(しょ)っていたリュックの中から一匹の猫を取り出してカウンターの上に置いた。
ポチだった。
そのポチにコマルが言った。
「悪(わり)ぃヶどポチ、一曲頼むょ」
「オゥ!?」
二つ返事でポチが店の隅にあったピアノの鍵盤の上に飛び乗り、四本の足を巧みに使ってベートーベンの『エリーゼのために』を引き始めた。
それを感心しながら見ていたバーテンダーが、
「あれならいいょ、一杯」
コマルにそう言ってコマルの前にグラスを置き、バーボンを注いだ。
それを旨そうに一気飲みしてからコマルが聞いた。
「もう一杯ダメかな~?」
「あぁ、いいですょ。 あの猫、どこで手に入れたか教えてくれたら」
「だったら簡単さ。 魔法のランプだょ」
「え!? ま、魔法のランプ!?」
「うん。 これ」
そう言って、コマルがリュックの中から古びた小汚いランプを取り出した。
それを指示しながら言った。
「コイツをこすって願いを言ったら、手に入ったんだ」
「わ、私もやってみていいですか?」
「うん、いいょ。 一杯くれたらね」
「お、お安い御用です!!」
嬉々(きき)としてそう言い、バーボン一杯と引き換えにコマルに手渡されたランプをこすり、バーテンダーが願い事を言った。
すると店中、猫だらけになった。
それを見て血相を変え、バーテンダーがコマルを怒鳴り付けた。
「ななな、何で猫なんだ!? こここ、この店一杯の金銀財宝を頼んだのにー!?」
「アンタ、分かってねぇな~」
「ななな、何をー!?」
「だから言ったろ~。 『コイツをこすって願いを言ったら、手に入ったんだ』 って」
「ん?」
ここでコマルがポチを指差した。
「どこの世界に欲しがるヤツがいると思ってんだ!? あんな小生意気な猫」
「え!?」
「オイラも同じ事やったんだ」
「・・・」
「ニャ~」
チ~~~~~ン!!!!!
ピュ~~~~~~~~~~
ピーピー ヒャララ ピー ヒャララ~
ドドンガ ドーーーン
チャカチャンチャン チャカチャカチャンチャン
ゴ~~~ン
カァカァカァ
メデタシメデタシ。。。
「ケケケケケ!!」
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#1726 『バーボン一杯2』 お・す・ま・ひ
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