進撃のポチ（ Counter-attack of POCUI ） #1486 『フラッシュバック』

#1486　『フラッシュバック』　（ただいま、ブログお引越し中）

（コレは、“ 2014.11.03 Monday ”　に書いた物（もん）でオジャリます DEATH ハィ：コマル）




【登場人物】

ポチ・・・アリスのお家の人間の言葉を喋（しゃべ）る超・高ビーな天才ニャンコ

田原アリス・・・ポチの飼い主





ポチはいつの間にか外科医になっていた。
しかも誰もが認める名医として世界中にその名が知れ渡り、神の手を持つネコと謳（うた）われ、称賛されるまでになっていた。


ある日・・・


ポチが酒臭い息をしながら帰って来た。
病院の同僚たちと一杯やっての帰りだった。
中々帰って来ないポチが心配で心配で、眠らずに待っていたアリスがそんなポチを責めた。

「もぅ、ポチったら～、何してたの!?　こんなに遅くまで帰って来なくてぇ!!　アタシ心配で心配で寝ないでズ～ッと待ってたんだよ!!　なのにお酒なんか飲んで来てぇ!!」

思い掛けないアリスの剣幕に、ポチが思わず見え見えのウソの言い訳をした。

「いゃ～。　済まねぇアリス～。　それがな。　帰り掛け、病院のエレベーターのワイヤーが切れちまってょ～。　んでもって、俺様乗っけたまんま10階から落下しちまったって訳だ～」

「え!?　エレベーターで10階から落下!?」

「オゥ!?　そんでょ～。　アドレナリンが一気に上がっちまってな、俺様の生まれてから今日までの何もかも全部、つまり、俺様の猫生（ねこせい）の何もかも全部が、フラッシュバックして来やがったのょ。　いゃ～。　そん時のこえぇ事、こえぇ事。　だからょ～。　仕方なしにいっぺぇやって気を落ち着かせてたら、こんな時間になっちまったって訳だ～。　いゃ～。　心配掛けて済まねぇ済まねぇ。　ホントに済まねぇ」

「フ～ン」

アリスが生暖かい目でポチを見下ろしていた。

「ポチ」

「ん!?」

「ホ～ント、ポチってウソが下手だね」

「ウッ!?」

見え見えのウソを見破られ、ポチは俯（うつむ）き、気まずそうに黙っていた。
そんなポチをアリスが落ち着き払って淡々と責めた。

「あのね、ポチ。　いくらアドレナリンが上がったって言ったって、た～ったの10階から落下したぐらいの時間でポチの猫生の何もかもぜ～んぶがフラッシュバックするはずないでしょ？　だから正直に答えなさい。　落下してる間、ホントは何を見たの？」

「え!?　そっちかぃ!?」




チ～～～～～ン！！！！！




ピュ～～～～～～～～～～




ピーピー　ヒャララ　ピー　ヒャララ～

ドドンガ　ドーーーン

チャカチャンチャン　チャカチャカチャンチャン

ゴ～～～ン

カァカァカァ





メデタシメデタシ。。。





「ケケケケケ!!」

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