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タイタン2011 #73

#73




「ゥ、ゥ~ン」

軽~い呻き声がした。
女の声だった。

『ん!?』

外道がそれに気付き、声のした方を見た。
ここは不良の診察室。
そこでは雪が眠っている。
その声は、雪の眠っている隣りのベッドから聞こえた。
つまり暗燈篭 芽枝(あんどうろう・めえだ)のベッドからだ。
という事は、意識が戻ったのだ、暗燈篭 芽枝の。
外道が芽枝の枕元に近付いた。
芽枝は目を明けていた。
外道の姿が目に入った。

瞬間、

『ハッ!?』

芽枝は驚いた。
顔が引き攣った。
無理もない。
自分が今どういう状況なのか全く分らない上に、突然、見た事もないむさ苦しい中年のオスが目の前に現れたのだから。
しかも自分はベッドに寝ている。
相手は上から見下ろしている。
逃げるに逃げられない。
だから当然、パニックだ。
体もガタガタ震えている。

その恐怖感丸出しで自分を見つめている芽枝に、

「目が覚めたか?」

外道が優しく声を掛けた・・・つもりだった。

が!?

芽枝にしてみれば恐ろしいだけだった。


( gkbr gkbr gkbr gkbr gkbr ・・・)


恐怖で顔を引き攣らせ、怯えて震えてチョビッとチビッている・・かも知れない・・芽枝に再び外道が声を掛けた。

「そ、そんなに怖がるんじゃねぇ」

って。

でも~
その結果は~
益々怖がらせた~
だけだった。

『ヤ、ヤベッ!?』

焦る外道。
愚かにも、更に追い討ちを掛けちゃった。

「だ、だからぁ。 そ、そんなに怖がるんじゃねぇってばよー」

言えば言うほど、より一層怯える芽枝。
状況は悪化する一方だ。
外道が何を言おうと今の芽枝にしてみれば、一度味わった恐怖を増長するだけだった。

だが、

ここで外道が思わぬ行動に出た。


(パシン!!)


手を打ったのだ。
寝ている芽枝の鼻先三寸で。

『ハッ!?』

一瞬、芽枝の思考が止まった。
勿論、驚きで。
その瞬間を外道がとらえた。

「俺の名は破瑠魔外道。 お前を守っていた」

「!?」

「お前は意識不明だったんだよ、今まで。 それを俺とコイツが守っていたんだ」

そう言って、


(クィッ!!)


顎をしゃくって雪を指し示した。

「ん!?」

外道のその顎の動きに釣られ、芽枝が首をひねって隣りのベッドに目をやった。
そこに、眠っている雪の姿を見た。
その場に他にも人がいる事を知り、その安心感からか芽枝の顔から恐怖と緊張感が取れ、ホッとした様子を見せた。
その瞬間、

『ハッ!?』

我に返った。
そして、

「アタシアタシ・・・」

何かを喋ろうとした。
しかし、三日間も意識がなかったため殆(ほと)んど声が出ない上に、上手く考えをまとめる事が出来なかった。

「落ち着け! 無理をするな!! 深呼吸してみろ。 落ち着いたら俺の方から事情を説明してやる」

外道が口早に、ピシャっと言い放った。
これで芽枝が落ち着いた。


(コクッ)


会釈でそれを外道に告げた。

「ウム」

外道が頷いた。
そして・・・全てを語った。
これまでの経緯(いきさつ)・・・その全てを。

当然・・・










不良の事も。











つづく







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