『怨霊バスター・破瑠魔外道』 #135 『事件現場』の巻
2017-03-17
#135 『事件現場』の巻
― ある TV のワイドショー番組に於いて ―
(レポーター) 「こちら現場からの中継です。 昨夜、ココ、ペケペケ県ポコポコ市にある高圧鉄塔の送電線が何者かによって全て断ち切られるという事件が起こりました。 その影響でこの付近一帯、全戸が停電した模様です。 原因は現在、警察と電力会社が調査中ですが、ハッキリした事はまだ分かっておりません。 あ。 丁度ここに、現場付近にお住まいの方がいらっしゃる様なのでチョッとお話を伺ってみたいと思いま~す」
レポーターが近くにいるオッサンにマイクを向けた。
(レポーター) 「すみませ~ん。 あのー、チョッとお聞きしても宜しいでしょうか?」
オッサンが振り向いた。
(オッサン) 「ハィハィハィなんでしょうか? ハィハィハィ。 (テレビの取材だと気付いて) オッ!? こ、これはテレビですかな?」
(レポーター) 「はい」
(オッサン) 「ど、どこの局ですかな? どこの局?」
(レポーター) 「はい。 今日も元気だ捏造(ねつぞう)だ。 捏造一直線でお馴染(なじ)みの “NHTBSK 夕日” でーす」
(オッサン) 「オーオーあの捏造で有名な。 知ってます知ってます知ってます。 あの嘘こき放送局ですな。 古舘 伊痴呆(ふるたち・いちほう)や鳥肥 糞太郎(とりごえ・ふんたろう)なんかのいる。 あの大嘘つきで有名な。 知ってます知ってます知ってます。 ところで今ワシ写っとるンですか? ワシ今テレビに写っとるンですか?」
(レポーター) 「はい。 チャ~ンと写ってますよー」
(オッサン) 「そ、そうですかそうですか~」
そう言うとオッサンは、レポーターから無理矢理(むりやり)マイクをもぎ取り、姿勢を正すとカメラに向かってこう言った。
眼(め)~~~輝かせて。。。
(オッサン) 「エー、コホンコホン(軽い咳払い)。 ウ~ン(痰を切って)。 有権者の皆様コンヌツヮ。 ワシが羽柴 精巣 秀吉(はしば・せいそう・ひできち)であります。 次期衆議院議員選挙に立候補予定の 『は・し・ば・せ・い・そ・う・ひ・で・き・ち』 であります。 サンギインではありまっしぇん。 シュウギインに立候補予定の 『は・し・ば・せ・い・そ・う・ひ・で・き・ち』 であります」
そのオッサンは秀吉だった。
慌てて秀吉からマイクを取り返してレポーターが言った。
(レポーター) 「す、済みません。 そ、そんな事じゃなくって、あの送電線の事をお聞きしたいのですが」
再びマイクをもぎ取って、
(秀吉) 「そうですかそうですか。 送電線の事ですか送電線の事ですか。 ハィハィハィ。 分かりまスた分かりまスた分かりまスた。 ハィハィハィ。 ワシが羽柴 精巣 秀吉であります。 次期衆議院議員選挙に立候補予定の・・・」
再びマイクを取り返して、
(レポーター) 「す、済みませ~ん!! みのさんみのさん、みのもんちっちさ~~~ん!! な、なんか勘違いこいてるオヤジがいるので一旦マイクをお返ししま~~~す」
― 画面がスタジオに切り替わる ―
(みの) 「ハィハィハィ。 滝川さ~ん。 滝川クリキントンさ~ん。 分かりましたー。 ご苦労さまーン。 取材の続き頑張って下さ~~~い。 (改めてカメラに向き直って) いやー驚きましたねぇ。 ナンですかあれは? 衆議院に立候補予定だそうですよ、奥さん。 参りましたねぇ、全く。 世の中には変わった人がいるモンですな~。 ホ~ントに。 ワタシだってねぇ、このワタシだってねぇ。 実は今回の選挙出たかったンですよ罠醜党(みんしゅとう)から。 でもねぇ、待てど暮らせどそのお誘いがなかったモンですからねぇ、諦めたのにねぇ。 『肝炎だー!! 肝炎だー!!』 って、訴訟起して大騒ぎこいた、あの肝炎直(かんえん・なお)って大酒呑みの河豚田 衣里子(ふぐた・えりこ)な~んて河豚(ふぐ)女なんかが出てんのにねー。 あぁ~ぁ。 やってらんねぇょ、全く」
手元に置いてあったコップの水を一口飲んで、
大きく息を吸って、
みのもんちっちが叫んだ。
「チッキショー!! 何で俺が選挙出れねんだー!! こんちくしょー!! ふざけんなー!! 大ッ嫌いだ真っ赤な太陽なんてー!! 夕日のバカヤロー!! ガッデム!!」
って。。。
その時・・・
突然、
画面がコマーシャルに切り替わった。
不自然に。。。
・
・
・
・
・
つづく
― ある TV のワイドショー番組に於いて ―
(レポーター) 「こちら現場からの中継です。 昨夜、ココ、ペケペケ県ポコポコ市にある高圧鉄塔の送電線が何者かによって全て断ち切られるという事件が起こりました。 その影響でこの付近一帯、全戸が停電した模様です。 原因は現在、警察と電力会社が調査中ですが、ハッキリした事はまだ分かっておりません。 あ。 丁度ここに、現場付近にお住まいの方がいらっしゃる様なのでチョッとお話を伺ってみたいと思いま~す」
レポーターが近くにいるオッサンにマイクを向けた。
(レポーター) 「すみませ~ん。 あのー、チョッとお聞きしても宜しいでしょうか?」
オッサンが振り向いた。
(オッサン) 「ハィハィハィなんでしょうか? ハィハィハィ。 (テレビの取材だと気付いて) オッ!? こ、これはテレビですかな?」
(レポーター) 「はい」
(オッサン) 「ど、どこの局ですかな? どこの局?」
(レポーター) 「はい。 今日も元気だ捏造(ねつぞう)だ。 捏造一直線でお馴染(なじ)みの “NHTBSK 夕日” でーす」
(オッサン) 「オーオーあの捏造で有名な。 知ってます知ってます知ってます。 あの嘘こき放送局ですな。 古舘 伊痴呆(ふるたち・いちほう)や鳥肥 糞太郎(とりごえ・ふんたろう)なんかのいる。 あの大嘘つきで有名な。 知ってます知ってます知ってます。 ところで今ワシ写っとるンですか? ワシ今テレビに写っとるンですか?」
(レポーター) 「はい。 チャ~ンと写ってますよー」
(オッサン) 「そ、そうですかそうですか~」
そう言うとオッサンは、レポーターから無理矢理(むりやり)マイクをもぎ取り、姿勢を正すとカメラに向かってこう言った。
眼(め)~~~輝かせて。。。
(オッサン) 「エー、コホンコホン(軽い咳払い)。 ウ~ン(痰を切って)。 有権者の皆様コンヌツヮ。 ワシが羽柴 精巣 秀吉(はしば・せいそう・ひできち)であります。 次期衆議院議員選挙に立候補予定の 『は・し・ば・せ・い・そ・う・ひ・で・き・ち』 であります。 サンギインではありまっしぇん。 シュウギインに立候補予定の 『は・し・ば・せ・い・そ・う・ひ・で・き・ち』 であります」
そのオッサンは秀吉だった。
慌てて秀吉からマイクを取り返してレポーターが言った。
(レポーター) 「す、済みません。 そ、そんな事じゃなくって、あの送電線の事をお聞きしたいのですが」
再びマイクをもぎ取って、
(秀吉) 「そうですかそうですか。 送電線の事ですか送電線の事ですか。 ハィハィハィ。 分かりまスた分かりまスた分かりまスた。 ハィハィハィ。 ワシが羽柴 精巣 秀吉であります。 次期衆議院議員選挙に立候補予定の・・・」
再びマイクを取り返して、
(レポーター) 「す、済みませ~ん!! みのさんみのさん、みのもんちっちさ~~~ん!! な、なんか勘違いこいてるオヤジがいるので一旦マイクをお返ししま~~~す」
― 画面がスタジオに切り替わる ―
(みの) 「ハィハィハィ。 滝川さ~ん。 滝川クリキントンさ~ん。 分かりましたー。 ご苦労さまーン。 取材の続き頑張って下さ~~~い。 (改めてカメラに向き直って) いやー驚きましたねぇ。 ナンですかあれは? 衆議院に立候補予定だそうですよ、奥さん。 参りましたねぇ、全く。 世の中には変わった人がいるモンですな~。 ホ~ントに。 ワタシだってねぇ、このワタシだってねぇ。 実は今回の選挙出たかったンですよ罠醜党(みんしゅとう)から。 でもねぇ、待てど暮らせどそのお誘いがなかったモンですからねぇ、諦めたのにねぇ。 『肝炎だー!! 肝炎だー!!』 って、訴訟起して大騒ぎこいた、あの肝炎直(かんえん・なお)って大酒呑みの河豚田 衣里子(ふぐた・えりこ)な~んて河豚(ふぐ)女なんかが出てんのにねー。 あぁ~ぁ。 やってらんねぇょ、全く」
手元に置いてあったコップの水を一口飲んで、
大きく息を吸って、
みのもんちっちが叫んだ。
「チッキショー!! 何で俺が選挙出れねんだー!! こんちくしょー!! ふざけんなー!! 大ッ嫌いだ真っ赤な太陽なんてー!! 夕日のバカヤロー!! ガッデム!!」
って。。。
その時・・・
突然、
画面がコマーシャルに切り替わった。
不自然に。。。
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つづく
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