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アリスのお家 『ミルキー・ウェイ』 (第五話) 『道 ― 3は想い出そしてサヨナラの数字―』 Part6
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アリスのお家

創作お話作ってます。。。

『ミルキー・ウェイ』 (第五話) 『道 ― 3は想い出そしてサヨナラの数字―』 Part6

(第五話) 『道 ― 3は想い出そしてサヨナラの数字―』 Part6




「先輩、三中ですょネ? 出身」

「エッ!?」

「三中サッカー部ですょネ? 出身」

「エッ!? ど、どうしてそれを? き、君も三中?」

先ほどのショックから、まだ立ち直れないままの俺。
しどろもどろ状態が続いている。

「ウゥン。 アタシは二中」

「・・・」

「アタシ見てました。 2年前の春の県大会の決勝」

「エッ!? み、見てた?」

「はい」

『ヤ、ヤバッ!!』

俺は一瞬言葉を失った。
というのも、2年前まだ俺が中学3年だった時の事。
サッカー春の県大会に俺は出場していた。
高校受験を控えている俺にとって、それは中学最後の大会だった。
ポジションは、もち FW (フォワード)。
しかもワントップ。
ゼッケンはエース・ストライカーでキャプテンだったから中村俊輔と同じ “10” でも良かったはずだが、残念ながらナゼか “3”。

“エース・ストライカーでキャプテン” ←ここポイント・・・な、ここポイント。

ま、いっか。
“インテル永久欠番3” のジャチント・ファケッティと同じじゃけぇ。
もっともファケッティは FW じゃなく DF (ディフェンダー)だったヶど。

そして俺たちは順当に勝ち上げり・・もち、俺の・・この俺様の活躍もあって。
って、チョッと手前味噌。
しっかしその通り。
そして終に決勝進出。

その決勝戦。

相手は二中。
そぅ、麻美の出身中学だ。

だが、
得点は0対1。
俺達は前半開始早々1点入れられて負けていた。
何度かチャンスはある事はあったんだが、決定打が放てないまま後半戦に。
その後、押しつ押されつの膠着状態(こうちゃく・じょうたい)が続き、終に後半ロス・タイム。
最早、俺達の負けは決定的だった。
俺の中学最後のサッカーが終わりを告げようとしていた正にその時。
残り時間、後数秒。

『これが最後の攻撃になる!!』

誰もがそう思ったその瞬間。
やっと俺は、フォワードとしての責任を果たす事が出来た。
終了間際に放った一か八かの40ヤード超のロングシュート。
これが見事な曲線を描いてゴールに


(パサッ!!)


終に同点。


(ガックリ!!)


うな垂れている相手チームをよそ目に、

「ガッデム!?」

「やったゼ!!」

「やったー!! やったー!!」

 ・・・

オオハシャギする俺達。

当然、延長戦に突入。
だが、両者一歩も引かず無得点。
結局、勝利の行方は PK 戦へ。

俺は PK には絶対の自信があった。
それまで試合で一度も外した事がなかったからだ。
なにせ誰にも真似できない必殺技があったんだからな、その当時の俺様には。
そぅ、必殺技が。
秘技 『おっとっとゴール・俺様バージョン』 が。
かつて一度たりとも外した事のない、秘技 『おっとっとゴール・俺様バージョン』 が。
これは今で言うなら日本代表 MF (ミッドフィルダー)、ガンバ大阪・遠藤保仁の 『コロコロゴール』 っぽい。

そして PK 戦開始。
相手が先攻。
アッサリと5人全員に決められた。
だが、コッチだって負けちゃぁいない。
既に4人が決めていた。
俺が5人目だ。
いよいよ真打登場。
秘技 『おっとっとゴール・俺様バージョン』 炸裂!!

の!?

はずだった。

確実にこれを決め、

『 PK 延長』

に!?

なるはずだった。

それは俺自身も、又、チームメイト達も全く疑ってはいなかった。
もっとも俺を含めて全員が、ドキドキではあったんだが。

しか~し、

事件はそこで起こった。
って、チョッと大袈裟(おおげさ)か。
その時、誰もが信じられない、勿論(もちろん)この俺自身もどうしてそうなったのか、未だに理解出来ない事件が起こった。
春先の椿事(ちんじ) 否 珍事が。

“ほとんど空振りの打ち損じ”

俺が自信たっぷりに振り切った右足が見事に空を切った。
否、
ボールの脇をかすった。
そして俺はズッコケタ。
まるで FRISK の CM のように。
当然、ボールはゴールには飛ばない。
飛んだ方向はアサッテ。
地面に尻餅(しりもち)をついたまま愕然としてゴールを見つめる俺。
泣き崩れるチーム・メイト。

そんな俺等をよそ目に歓喜の胴上げをする相手チーム。
中学生のクセに胴上げだ・・・生意気にも。

それを俺はただ呆然と見つめていた。
不思議と涙は出なかった。
チーム・メイト達は皆、うな垂(だ)れて泣きじゃくっていたのに。

ヒーローが一転してアンチ・ヒーローになった瞬間だった。
バツが悪いったらありゃしない。

『こんな事なら同点ゴールなんか決めるんじゃなかった』

とさえ、思った位だ。

そしてコレがトラウマとなり、俺はもう二度とサッカーボールを蹴る事はなかった、体育の授業以外では。
つまりその日以来、俺はサッカーから完全に足を洗ったっていう訳だ。
なんつったって得意の必殺技。
その名も、秘技 『おっとっとゴール・俺様バージョン』 を一番大事な試合で物の見事に外しちまったんだからなぁ。
それもみんなの見ている前で。

「ゥゥゥゥ、ウッ・・・」

つ、辛(つれ)えゼ・・・

だが、

事はそれだけでは済まなかった。
その件は卒業までの半年・・・とチョッとの間。
俺様自慢の秘技 『おっとっとゴール・俺様バージョン』 は、

ケンの

『おっとっとゴール・無様(ぶざま)バージョン』

やら

『おっとっとゴール・俺様バカじゃん』

やら

『おっとっとゴール・俺様ダメじゃん』

やら

 ・・・

やら

 ・・・

やら

 ・・・

ナ~ンつって、揶揄(やゆ)され続けちまう破目に。

「クッ!?」

か、悲しいぜ・・・

「ゥゥゥゥ、ウッ・・・」


アッ!?

そぅそぅ。
俺、加藤健一でニックネームは “ケン” な、 “ケン”。
実に単純だ。
いかにもってか?
なんせ中学生だから、コレ付けたの。
そして、当然俺は学校一の有名人。


 ★ ★ ★


否、
後で分かった事だが、それ以後俺は・・というより俺の蹴り損じは・・他所(よそ)の中学でも結構有名だったらしい。
これは後日、麻美から聞いた事だ。

「健ちゃん、超有名だったのょ。 あの蹴り損じで」

って、麻美が大笑いしながら教えてくれた。
つーか、
からかわれた。


 ★ ★ ★


ガーーーン!!

『こ、この娘(こ)はよりによってあの過去の忌わしい大事件の目撃者だったとは・・・』

トホホ。

だが、これが結果的に大正解の結果オーライ。
もう俺はな~んにも怖くなくなった。
だから変に自分を良く見せよう、な~んて余計な気持ちはその瞬間一気に吹き飛んじまった。






そして・・・

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

つづく





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