「呪符術死闘編」 #67 『白虎の符』の巻
外道外伝 “妖女(あやしめ)” 第一部 「呪符術死闘編」 #67 『白虎の符』の巻
(ヒラヒラヒラ・・・)
呪符が舞い落ちた。
一枚の呪符が。
白虎の符だ。
それと同時に、
(スゥ~)
白虎が消えた。
死頭火の白虎が。
雪女の右手を銜(くわ)えて放さなかったあの白虎が。
(プッ、シューーー!!)
死頭火の腹部から血飛沫(ちしぶき)が上がった。
腹部を真横に一刀(いっとう)。
符術が敗れたダメージだ。
「グハッ!?」
死頭火は苦痛に顔を歪めた。
一方、雪女は・・・
その時既に大きく息を吸い終わっていた。
氷針息吹を吐き出すのに充分な量の息を。
氷針息吹を吐き出すのに充分な量の息を。
そして息を止めた。
そのままユックリと狙いを定めた。
苦痛と恐怖に引き攣った顔で自分を見つめている死頭火のその顔に。
苦痛と恐怖に引き攣った顔で自分を見つめている死頭火のその顔に。
左腕は相変わらず軍駆馬が食い込んだままだが、自由になった方の右手をユックリと降ろしながら、
徐(おもむろ)にその死頭火に向かい勝ち誇ったように、
徐(おもむろ)にその死頭火に向かい勝ち誇ったように、
(ニヤッ)
笑った。
余裕のヨッチャンこいたのだ。
だが、
そのこいたヨッチャンが・・・
余計だった。
・
・
・
・
・
つづく
スポンサーサイト